神通力を持つ霊能者

神通力とは何か

六つの超人的な能力

霊能者は神通力(じんつうりき)があるといわれていますが、そもそもこの「神通力」という言葉は、仏教、仏典の言葉で、仏菩薩の衆生を救済する無碍自在なはたらきをいう梵語のアビンニャ-を訳したものとされています。神通力とは、霊や魂などを感じたり、見たり、聞いたり、そして話したりといった一般の人にとってはなし得ないことをできる能力のこと。霊能力、霊視、法力(ほうりき)といった言葉が用いられることもあります。

また、仏教の修行によって次の六つの超人的な能力である「六神通」を身に付けることができるとされています。


天眼通(てんげんつう)

天眼通は、法眼(ほうげん)、慧眼(えげん)、仏眼(ぶつげん)の五眼(ごげん)の中のひとつで、遠近や大小を問わず、ありとあらゆるものごとを見通すことができる力です。

天耳通(てんにつう)

天耳通は、人の声だけでなく、霊の声をも聞くことができる力です。

他心通(たしんつう)

他心通とは、他人の心のすべてを手に取るように知ることができる力のことです。

宿命通(しゅくみょうつう)

宿命通は、他人の前世を何世代にも渡って見ることで過去のできごとを知ることができる力です。

神足通(じんそくつう)

神足通は、自分の思い通りにどこへでも行くことができ、起こっていることのすべてを見ることができる力です。

漏尽通(ろじんつう)

漏尽通は、煩悩がなくなったことを確認する力です。


ただ、完全なる絶対なる神の叡智であり、煩悩が無くなったことを知るための神通力である「漏尽通」は仏陀のみの霊能力であるとし、これを欠いた五通のみを究めることができるとすることもあるようです。

このように神通力は、様々な霊能力の総称として表現されていますが、もちろんこうした霊能力は数々の修行を行った霊能者のみが取得できる、特別な霊能力であることは言うまでもありません。ですから、いかに強い霊感を持った霊能者であっても、容易に取得することはできないのですが、優れた霊能者はこの神通力を生まれながらに身につけているのです。また、その霊能力をふんだんに使い、我々が求めている応えを的確に言い当てることができるのです。

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