時代とともに変遷する占い

占い師から霊能者へ

占いのパワーを得る

誰もが気になる占い。そもそも、占いとはいったい何なのでしょうか。辞書で調べてみますと「人の運勢、将来の行く末を判断すること、または予言すること」と表記されています。さらに具体的にいえば、太陽や月の動き、気象などから、隠された過去や未来を読み取り、今後の動きに活かすことができるものといえるでしょう。

では、占いはいつの時代から行われていたものなのでしょうか。人間が石を削ってはじめて道具を使った頃でしょうか。それとも文明が発明された時代からでしょうか。1940年、フランスの西南部で発見されたヴェゼール渓谷のラスコー洞窟(Lascaux)で発見された、旧石器時代の遺跡を見ると、その時代にすでに何らかの占いが行われていた跡が見つかったのです。さらに歴史をさかのぼれば、北京原人、いわゆるホモ・エレクトスもまた、埋葬されたものから何らかの占いの儀式が行われていた事実が確認されています。ですから、占いはそれよりもっと前の、いわゆる太古から行われていたものだというのがわかっているのです。

では、古代の人間はどこから、その占いのパワーを得たのでしょうか。それはもちろん、空、空気、森、太陽、嵐、星、月……などの自然の中からその力を得、そして収拾していったのです。要するに占いはひとつの科学技術=テクノロジーだったのです。それを扱う人間が、いわゆる占い師と呼ばれる人たちとなっていきました。占い師は、自然と人間との間にいる仲介者です。

そして、人に降りかかる不幸を取り除く役割を果たす者……。しかし、占い師は誰でもなれたわけではありません。もちろん、神がかりを起こせる者だけがなり得たもので、これは同時に最古の職業でもあるのです。特殊な霊能力を持つ者は、人間が集まる集団をたばね、次第に指導者となっていきました。かつての邪馬台国の女王である卑弥呼も「当たる占い師」であり、後々「当たる霊能者」として人々から崇め祀られた存在へと変化していったのです。そのため、次第に霊能者は政治や宗教に大きな影響を与えるようになっていきました。一国を動かすパワーを持つのが霊能者なのです。もちろん、我が国でも、周辺諸国でも占いが禁止された時代がありました。人々は彼らの持つ霊能力を恐れたのです。

占いから電話占いへの歴史

アドバイスを求める

なぜなら、霊能者とは、国を揺るがすパワーを持つ者だから。このことからも霊能者がどれほどのパワーを持つ人物かがわかると思います。そして、今なお、「当たる占い師」や「霊能者」は密かに存在し続けています。ですが、だからといって誰もが未来を見通せるものではありません。限られた者だけが、感じることができるパワー。それが霊能力を持つ霊能者たるゆえんなのです。

私たちにはどんな未来が待ち受けているのか、そして、どんな幸せが待ち受けているのか、どうすればより幸せになることができるのかを誰もが知りたがります。そして、未来や過去を知り得る霊能者に有効なアドバイスを求めたいと願うのです。

では、どうしたら有能な霊能者と知り合うことができるのでしょうか。その手段のひとつとして、電話があげられます。世の中の進化と共に便利な時代がやってきました。1876年スコットランド生まれの発明家アレクサンダー・グラハム・ベル(Alexander Graham Bell)により、電話が発明されました。手軽にどんな遠くにいる人とも一瞬で話せる電話機の出現により、我々は手軽に誰とでも、そしてどこにいる人とでも瞬時に電話で話せるようになったのです。こうして生まれたのが「電話占い」なのです。これにより、霊能力を持つ霊能者と、いくらでも接することが可能となったのです。

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